「人生、縁っていうのはすごいなぁ…。
私(院長)のことを異常に崇拝してくれる人がいて、この人は10数年前に交通事故のムチウチ症で手の痺れが酷く、それを数回で治してあげたら、それから信者みたいになっちゃって、いろんな患者さんを紹介してくれる。
その時の治療を今でも思い返すんだけど、これと言ってすごい治療を行っていなかった。
この人はなんとすごい力を持っている人なんだろう。
人間には、まれにこんな人がいるんだ。
でもこの患者さん、驚くほど私のことを崇拝している。
恥ずかしくて恥ずかしくて穴にでも入りたい。
もう1人、同じ方からの紹介で来た人。股関節が変形しすぎて手術しなければ絶対に治らない。
この方も1年に4〜5回、2〜3年にわたって治療したら『今はおかげさまで、絶対手術しないと治らない、重症も重症、と言われてたのにすっかり治りました。』
私に会う度に膝まづくような感謝の仕方。
しまいには神だと言う。いやー、この人に会うと恥ずかしくて怖くて。
あなた自身が自分で治したんだよ。私の方がびっくりするくらいなんだよ。
こんなことがまだまだ続く。
どんどん、どんどん、すごい人を紹介してくる。
そのたびに進化をせねば、進化をせねばと頭の中は人を治すことだけになってしまった。
自分自身は全くの普通の人間で、55年にして技術がすごく進化してるのがわかる。
でもなんで治ってしまったのだろう。
そしてもう一つ、完璧にやったのになぜ治らないのだろう。
この疑問符で毎日生きている。
うぬぼれるどころではない。
なぜなんだろう。
どうしてなんだろう。
どうなっているんだろう。
やっぱり鍼師として生かされているのかな。
このまんま素直に手を合わせる以外、道はない。」
と院長は語っていた。

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