「川井先生、鍼治療のどんな理想を目指して何十年も鍼灸の臨床をやっているのですか??」
「まずは治療室においては空間を大事にしている。そして雑然としていなくて簡素で清潔であること。
こういうことを基本において患者さんの脈を目をつぶって静かにみる。患者さんの心を穏やかな気持ちにして手足、顔に小さな鍼を打ち、より心がゆったり出来る状態になってから
『私はこの一年以上睡眠がとれません。睡眠薬で寝かされています。』
こんなことですから若いのに会社にも出られない。家族にも将来を心配されて色んな病院、精神科、心療内科、ありとあらゆるところを訪ねました。
自律神経に問題のある方は、私の経験から言って8割の方が頚椎に異常があるのです。
このような患者さんはどんな精神安定剤を処方されても治りません。
ある精神科のお医者さんが患者さんとして私の治療に来た時、私と挨拶をしてすぐにトイレに駆け込みました。吐き気をもよおしている様子です。
その後ベッドに横になってもらい脈をみながら
『色んな患者さんを診ているから先生(精神科医)も自分の体に返ってきてしまうんですね。』
『私の患者さんの8割がたが川井院長の鍼治療を勧めれば治ると思います。
しかしここの鍼灸院では保険がきかないですからね』と笑い。
そして本題に戻しますと、この若い患者さん。
日によっては12時間以上もパソコンを打ち続け死ぬかと思ったそうです。
毎日のように治療室においでになり、今は『昼間も眠くて眠くて。』
院長『眠れないよりはいいでしょう』
今は一生懸命自律神経のバランスをとろうとして体の中が戦っています。
付き添いで来ている心配そうなお母さんも、少し良くなってきたので顔が明るくホッとした感じを受けます。
私の長い経験からいうと8割以上が頚椎に問題があるのです。
頚椎についてもっともっと、私は勉強、研究していき色々困っている方を救おうと戦い続けています。
何しろ理論理屈を超えて患者さんと一体になり何が原因であるかを突き止めて患者さんを笑顔にして帰すことが私の理想の鍼人生なんです。」
鍼灸学校に通っているお掃除のアルバイトに来ているOさん。
とても仕事が丁寧なのです。
タオル1枚1枚のシワを伸ばして綺麗に折りたたんでいる様。
簡素な治療室に相応しく、時々一輪挿しを持って来てくれる愛らしさ。
鍼灸師である前に人間として!
と考えられる心を院長は感じる。と言っています。

PR