「院長はいつもお正月は何をしておられますか?」
「あぁ若い頃の話をしようか!映画で『フーテンの寅さん』が正月にかかると必ず観に行ったものだよ。今日あなたからインタビューの電話がかかってきて、ちょうど寅さん映画の真っ最中。
観ていて笑ったり泣けたり…20代、必ずと言っていいほど寅さんを観て、なんだかうだつの上がらない所、やけに義理人情に厚く生きている所、恋をしても失恋する所、同じ境遇で、みんなが『あぁ面白かったね』という所、私自身、なんだか1人でしょんぼりしてお酒を呑んでいたものだ。なんだか似てるなぁ、俺はあんな人生になっちゃうのかな…
良い映画は青春時代の良い思い出となってまた活力となる。
しかしあの映画を観て、人情の大切さ。笑うことの大切さ。人間というものの勉強に非常になったな。
だから30年も経って今、観ていても全く若い時と同じような気持ちで、年月が過ぎ去るのは早いものだな。『光陰矢の如し』人生はまばたきのようなものだな。」

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