スタッフ「しかし当院にはお医者さんとか鍼灸師とか医療関係者がずいぶん来られますよね。お医者さんでも超一流の方がお見えになるから、内科の先生でも歯医者さんでも鍼灸師の人たちでもみんな穏やかで温厚で、お医者さんにふさわしい、鍼灸師にふさわしい雰囲気を漂わせていますよね。
院長のお友達の鍼の先生も然り…」
院長「ということは私は違うと言うことか?
私は患者さんに先生はいい人ですね、優しい人ですね、こんな当たり前のこと言ってほしくないんだよ。何しろ治ったら言ってもらいたいけど治らないうちには言って欲しくない。
何回もいうけど、どこに行っても治らない人を治してやっと優しい人ですね、いい人ですね。と言われたときに、ありがとうございます!と言う素直な気持ちで言える。
治せない自分は認めないし自分のことも褒めない。
スタッフ「でもちょっとした人を治したら今度お寿司屋さんでもとか誘われますよね?
財界のトップの人にも今度私のパーティーに来てくれませんかと誘われてましたよね?」
「お寿司屋さんもはっきり断るし、パーティーにも行けない。なぜなら仕事おろそかにはできない。」
スタッフ「お付き合いも仕事のうちじゃないんでしょうか?」
「お付き合いはしない。仕事は人を治すことだけ。私が患者さんと付き合うときにはご馳走されるんじゃなくてご馳走してあげる。
ずっとそうしてきた。そんな気概がないと鍼灸師はあなた方もやめたほうがいいんじゃないか。
良い人だけで食事に行ってご馳走になってたらおかしいよ。
どんな偉い政治家でも、どんな偉いお医者さんでも同等の立場で私は話していきたいし、生きていきたい。人にへつらったり、人にお世辞を言って生きる人生は御免だ。
どこに行っても治らない人を治すこと。それが私の唯一の喜びであり、そういう本物の治療家なって初めて人とお付き合いするかな。
そうした時は勘定は私持ちだけどな。
いつも優位に立って生きていきたいと私は思っている。
もしかするとそういうのを世間ではへそ曲がりと言うんじゃないかな。へそまがりじゃないと人なんか治せないよ。
これが私の本音だ。」
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