「免許を取得して初めて鍼をやった人のことを院長は憶えてらっしゃいますか??」
「あぁそういえばギックリ腰の往診治療が入って行ってみるとお尻から足にかけて
激痛がして動きにくいという。
なんとこれは坐骨神経痛だな。学校で教わった勉強は知覚神経の異常興奮には強刺激を与える。教わったとおりにやったら治らないどころか余計痛くなったと言われ、それから寝ても覚めてもギックリ腰、坐骨神経痛はどうしたら治せるか、先輩や先生に直接お伺いしたり、電話したり、悩みの日々は続く。
誰もこれ!という技術は教えてくれない。
この失敗が、自分で積み重ねて今の鍼プラクティックという技術になっている。
技術は教わるものではない。
苦労して悩んで、患者さんと一体になる。
若き日の患者さんの失敗がいい勉強になって、悩んで、考えて感じて、自ら自分で技術を生み出す。
人に頼るのではない。考えて感じて自分で工夫する。
これが今でも染み付いています。
50数年もやっていると患者さんへのしつこいほどの問診が重要になってくる。
食い下がってどこが悪いのか原因を追求する。
この積み重ねが苦しいけど楽しくなってくるものです。」

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