「この暑さとコロナの中で、人間って何が幸せなんですかね?」
院長「若い19、20の頃、治療室のクーラーを買うお金もなく、今よりは我慢できる暑さだったが、びっしょり濡らしたタオルを洗面器の中で絞り、汗を拭きながら『いやぁこの暑さは耐えられないなぁ。』患者さんから電話がかかってくるのを待つのも容易ではない。
そして一緒に治療室を立ち上げた中島くんと『おーい、ちょっと2時間ほどサボるか!』
近くの霞町、現在の西麻布の交差点近くにあった喫茶店。ギンギンに効いたクーラー。座って2人ともアイスコーヒーを注文。
『いやぁクーラーが涼しくて、またアイスコーヒーが冷たくて美味しい!生きた心地がするよ。』
こんな時、幸せ感を目一杯感じたものだ。
それから2〜3年経って自宅にクーラーがつき、暑がりな私は、薄い冷んやりとしたマットレスの上にパンツ一丁で仰向けで横たわる。あぁ、このひんやり感がたまらないなぁ!本当に幸せってこんなところにあるんだなぁ。今でも苦労時代の若い頃を思い出すと、幸せをこんなところに感じていた。
人間って少し裕福になると幸せが見つからなくなる。貧しい時は一生懸命、幸せを見つけ、ちょっとしたことで感動できたものだ。
だから若い頃の苦労時代を思い出して、こんなことを考えるのもいいことじゃないかな。」

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