院長と綾香との会話。
有名な女優のkさんが首の椎間板ヘルニアで治療に来られて、あまりに椎間板の状態が悪く腕に激痛が出ているので、
「どこか病院か薬局でコルセットを買ってって。今日一日では痛みは少ししか取れないよ。」
と言うほどだったそうです。本人は真っ白な顔をして激痛に耐えきれないような顔をしていましたが、
「明日もう一回朝来てくれ。必ず治ることは間違いないんだけど、今日はここまでしか治らないよ。」とその日はお帰りになられたそうです。
そして院長は精一杯やったんだけど、今日やった治療は1割くらいしか取れなかったなとずっと考えていて、夜もずーっと女優kさんの夢を見て、夢の中でも治療してて、ふっと目が覚めたら午前2時。
その時夢でも治療してて、あぁ俺はやっぱり気になるんだなぁと思ったそうです。
そして朝kさんが来院して、院長に
「先生、夜中の2時ごろ凄く楽になったんです」
と言われました。
院長はそういえば俺が目が覚めたのも2時だったなぁ。あの時夢でずっと治療してたな。と思ったそうです。
昔でいうと1時から3時は丑の刻。kさんは痛みが取れた、だいぶ楽になったと言って、院長は夢の中で治療してたな。目が覚めたのが2時だった。不思議なこともあるもんだなぁと感じたそうです。
院長はいつも思うように行かなかった患者さんの夢をみて、夢で治療の続きをしていることが毎日なんだと言っていました。
「先生は疲れませんか?」
と患者さんが聞いたら
「本当に好きだから疲れないんだよ。葛飾北斎が『画狂人』と言われているけど、俺も鍼に狂った『鍼狂人』だな」とつくづく院長は言っていました。
院長いわく、23時ー1時は五臓六腑でいうと胆(子の刻)。1時ー3時は肝(丑の刻)。というように時刻に合わせた時間療法や、胆の対角は心、肝の対角は小腸といった対角線療法、経絡を利用した治療法を院長は40歳の時に作っています。

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