「鍼治療とは義理と人情である。院長は常に言っていますよね。またどういうことかお聞かせください。」
「例えば若い時、19歳で、治療室をはじめ、同級生15名をスタッフとして雇い、技術を教えるのではなくて、同級生に私(院長)が教えたのは義理と人情である。『何しろ、私がこうやってみんなにご馳走して心からありがとうございますって感じないとダメだぜ。義理人情を感じないとエネルギーってでないんだよ。パワーだよ。
義理人情のあるやつはパワーがある。お世話になっても全然感動も感謝もない。それじゃダメなんだよ。』同級生でも、お酒を呑んで義理人情の講義。
それから40半ばに突入して、まだみんなうだつが上がらない。
全国のうだつの上がらない同級生を集めてバス旅行。
私だけが順調でどうしてみんなはダメなのだろう。
発破をかけながら『頑張れ!!』
しかし、誰も『ご馳走になったね、お世話になったね』のハガキの一つもない。
こんな連中見放そう。
私はそれ以来義理と人情のある人しか友達にはならない。
誰でも彼でも友達にはしない。
患者さんでも一生懸命紹介していただける。
この患者さんを命懸けで治さなかったら申し訳ない。
そんなつもりで毎日切羽詰まって勉強し、結果を出す。これが私にとって鍼治療とは人生とは義理人情である、ということです。」

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