青山の治療室から六本木に引っ越し、鍼の免許を取得した私は「鍼とカイロプラクティック」という看板を掲げ新たにスタートした。
現在いる女性スタッフ21歳と同じ年齢だった。
なかなか患者さんが来ないなか、近くの「初寿司」というお寿司屋さんから出張依頼がきた。
「いつも患者さんが来なくて大変なんです。」という私に女将さんが毎日のように私を治療で呼んでくれた。
治療後、お寿司とビールが好きだったのでお客さんになってカウンターの前に座り、ビールが好きな女将さんも隣に座り、この日働いた治療金は全てビールと寿司代に消え、そんな私を見てここの女将さんは私のことを非常に可愛がってくれた。
「今度天ぷら屋さんに行きましょう。今度フグ屋さんに行きましょう。」と休みのたびに私はご馳走になった。
患者さんも紹介してくれ、本当に情のある女将さんに会って一番苦しい時期を通り抜けた。
今でも思い出すたびに手を合わせて感謝している。
当院の21歳のスタッフにこの思い出をFace bookに書いてもらっている。

PR