「あなたは知識があるんだけど何かそれが血となり肉となっていないんだよね。
考えて感じないからダメなんじゃないかな。」
性格は良くて素直な東大中退の40代前半の鍼灸師。
「あなたの豊富な知識には私(院長)も敬服する
が、うちの治療室に来て患者さんを満足させて帰すことができるかな?
ただ本を読んで字を書いている学者ではダメ。1番大切なのは臨床。
治療室での実践。
患者さんは治れば来るけど治らなければ来ない。治ればどんな遠くからでも来るんだよ。」
「院長は脈診についてどう捉えていますか?」
「脈は重要だよ。特に私は脈状を重要視しているだけ。
何しろ現場、実践、治療室。ありとあらゆる患者さんが来るよ。耳が悪い人、目が悪い人、顔が曲がっちゃった人。喘息で夜、咳が止まらない。便秘が10日も続いているんです。
昨日片付け仕事をしていたら急に膝が痛くなって今足を引きずって歩いているんです。
ただあなたの豊富な知識だけでは治せないのよ。
あなたは一度、知識を置いておいて1回、実践で鍛えないと!
ただの評論家鍼灸師に終わるよ。考えて感じて結果を出す、これが全てだね。」
